まだ1つも物件を購入したことがない方の中で、そもそもどうやって探したらいいの?と思われている方が多いと思います。
不動産ポータルサイトでコラムを書いている方の中には不動産業者から未公開物件を紹介してもらっている、というような記事も多々見かけますが、そのような方はごく一部か、すでに成功されている方の確率が高いです。
間違っても素人であるあなたのところにお宝物件が舞い込んでくることはありません。
ここでは初心者の方向けに投資物件の王道の探し方を紹介します。
- これから不動産投資をしようと考えている方
- 投資用不動産の探し方がわからない方
- より効率的に良い物件の選定をしたい方
インターネットで探すと想定した場合の流れ
不動産ポータルサイトに登録する
忙しい会社員にとって一番現実的で王道スタイルなのは不動産ポータルサイトに登録してインターネットで探す方法です。
中でもat homeは比較的売主側の仲介業者が掲載していることが多いため登録しておくとよいでしょう。
また、健美家や楽待などの投資用不動産に絞ったポータルサイトは、掲載されている物件情報の質は低い傾向にありますが、大家さんのコラムなどの中にはためになる情報を発信されている方もいらっしゃいますので、勉強のために登録するとよいでしょう。
ただ、すでに成功されている方はアベノミクスの時流に乗れた方が多く、今のご時世では難しい手法をされている方もいるので、過去の成功手法をそのまま採用することはできません。そのあたりを理解しながら読まれるとよいでしょう。
- at home⇒売主側の仲介業者が掲載している可能性が高い
- homes⇒「見える!賃貸経営」はそのエリアの賃貸需要がわかる
- 健美家⇒有名な投資用不動産ポータルサイトの一つ
- 楽待⇒有名な投資用不動産ポータルサイトの一つ
- suumo⇒実需向け、築古戸建を探す場合には使える
- Yahoo!不動産⇒実需向け、築古戸建を探す場合には使える
余裕があれば不動産仲介会社のウェブサイトにも登録しておくとよいです。
- 住友不動産販売⇒大手仲介会社
- 三井のリハウス⇒大手仲介会社
- 東急リバブル⇒大手仲介会社
探すエリアを決める
不動産ポータルサイトに登録した後は、まず探すエリアを決めましょう!
投資用不動産自体は日本全国どこにでもありますが、そのエリアの特徴は住んでいる方しかわかりません。
利回りだけで購入してみたら客付けできなかったという話もよく聞きます。
すでに成功している方なら様々なリカバリー手法を持っていますが、1棟目で客付けできなかったらほぼ負けます。
なので、最初は自分の住んでいるエリアの近くや、住んでいるエリアから大都市よりエリアで探すことをお勧めします。
首都圏であれば都内主要駅から20-30分以内の駅であれば十分に賃貸ニーズがあり、さらにそれぐらいのエリアであれば利回りも検討に値する物件がちらほらとでてきます。
また、自分の住んでいるエリアであれば後々融資付けの際にも有利に働いてきます。
定点観測する
エリアを決めた後は、毎日同じ条件で定点観測します。
例えば私は埼玉南部エリア住まいのため下記条件で絞っています。(割と幅広にしています。)
- エリア:JR/私鉄で都内ターミナル駅から20分程度までの駅
- 徒歩分:徒歩距離は絞らない
- 価格帯:1億円以下
- 利回り:8%以上
- 対象物:一棟アパート、一棟マンション、戸建て、土地
- 築年数:問わない
自分が良いと思った物件は資料請求しお気に入り登録
そのエリアで良いと判断した物件は資料請求するとともにお気に入り登録してください。
お気に入り登録した物件の中で非常に足の早い物件もあれば、いつまでも残り続けている物件の違いがわかってきます。
この作業を1年間も続けていれば物件の良し悪しの見極めが早くなり、1日5分もあれば物件探しの時間は十分な状態となります。
資料請求の際に取り寄せるべきもの
とはいえ、初心者の方は何を資料請求したらいいのかわからない、という方もいると思いますので、参考までに私が取り寄せている資料を教えます。
物件状態や売主の見極め、その後の融資打診の際に必要になってきます。
①~⑥は揃えていることが多いです。
③登記簿謄本の甲欄を確認して売主が業者か、不動産投資家か、素人か、見極めてください。素人だと購入確率があがる一方で、業者や不動産投資家だと価格交渉が難しいケースが多いです。
⑦は築古物件の場合ないパターンも多いです。
⑧~⑩は少し時間がかかるかもしれませんが、あった方がよいです。
- 物件概要書(マイソク)
- レントロール
- 登記簿謄本
- 公図
- 評価証明書
- 建物図面
- 建築確認(台帳記載事項証明書)/検査済証
- 維持費情報(固都税、水道光熱費 等)
- 内装/外装 修繕履歴
- その他(上下水道図、ガス配管図 等)
物件周りの情報を調べる
物件概要書をもとに、物件周りの情報を調べます。
ひとまずは下記を確認して致命的なネガティブポイントがないか確認しましょう。
- 全国地下マップ⇒相続税路線価の計算をします
- ハザードマップポータルサイト⇒物件がハザードエリアに該当していないか確認します。
- 地盤サポートマップ⇒物件のある場所の地盤の情報を確認します。
- 見える!不動産賃貸⇒物件エリアの賃貸需要を確認します。
- RESAS⇒物件エリアの将来の人口推計を確認します。
収益性を計算する
ここは説明が長くなってしまうので別途整理しますが、ひとまず東京都、もしくは都内近郊で表面利回り10%あればOKです。
私はエクセルで収益計算シートの関数を組んでいますが、まずは楽待の収益計算シミュレーションを使ってざっくりと計算してみても良いと思います。
- 楽待CFシミュレーション⇒細かい計算は抜きにして収益性を確認できます。(現在は3回/月まで無料)
物件に大きな問題がなく収益性も十分であれば現地確認のアポイントへ
これらのチェックを済ませて現地確認の価値があると判断したら、仲介業者の担当者に現地確認のアポイントメントをとります。
ポータルサイト上で確認した物件から資料を取り寄せて実際に現地確認しに行きたいと思うに至る物件の数はだいたい1/10から1/100ぐらいかと思います。ここ数年はますます数が減ってきています。
インターネット以外の探し方
資料を請求した不動産仲介会社から紹介される
インターネット経由で資料請求した不動産会社から物件を紹介されることがあります。
実情としては、勝手にメーリングリストに追加された結果、物件情報が送られてくるようになります。
ただ、メーリングリストで送られてくる情報の質が悪い不動産会社も多く、その場合は迷惑メールと同じなので迷惑リストに入れてしまう方がよいです。
少ないですが、本当に中には物元だったり、専属専任契約の物件を紹介してくる業者があり、そういった会社の情報は有意義なケースがあります。
地場の不動産仲介業者にドアノックする
自分が住んでいるエリアや狙っているエリアの地場の不動産仲介業者の店舗を訪れて、自己紹介をしながら物件紹介を依頼する方法があります。
しかし、サラリーマン投資家に対してわざわざ紹介してくれる業者は少ないと思いますし、都内/首都圏はライバルが多いため、実際紹介してもらえるようになるのは相当ハードルが高いです。
ライバルが少ない地方だといまだに人付き合いで紹介してくれる仲介業者も残っているかもしれません。
金融機関から紹介してもらう
まだこれから物件を購入するという方は難しいですが、1棟目購入した場合、融資でお世話になった金融機関から紹介してもらえることもあります。
背景としては、金融機関の融資先などで付き合いのある地域企業、社長、地場の有力者、などが不動産を売却しようとする際に内々で話が入ることがあるようです。
そういった未公開物件の情報を紹介してもらえることがあります。ただ金融機関の担当者曰く、ここ数年はなかなかいい情報が出なくなってきているようです。
大家仲間から紹介してもらう
大家の会などに所属していると大家仲間から情報を横流ししてもらえることもあります。
しかし、注意が必要なのは、ひよこ狩りをしている大家会やキラキラ系大家があったり、高額な費用を必要とする不動産投資塾があったり、不動産業者とつながってキックバック目的ではめ込もうとしている大家がいたりします。
なので、まずはインターネット上で自分の目を養ってから、こういった個人間のつながりに入ることをお勧めします。
なぜなら、本当にいい物件は自分で買うからほかの人には渡さないという心理が働くはずですので。
まとめ
初心者投資家の方に未公開物件が飛び込んでくることはないので、まずは時間はかかるしホームランは狙えませんが、王道ルートで自分の経験値をあげながら探すことをお勧めします。
格言:向こうからやってくるのはすべてくそ